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July 23, 2011

「米団体マークにそっくり=消費者庁、シンボル修正へ」報道を斬る

 官庁が悪者だとニュースになるが、真相がそうではないと、きっとニュース価値がないという一例なのかもしれない。このニュースの価値をなくしてみせよう。いや、それでも面白いといってもらえれば幸い。

時事通信 2011/07/13-19:16
<抜粋>
 福嶋浩彦長官は「似ているのは間違いない」とした上で、シンボルマークを修正する方針を明らかにした。
 同庁によると、シンボルマークは東京都在住のデザイナーが作製。特許庁に確認し、商標登録されていないとの回答を得たため、4月1日から使用していたという。
 7月6日にOCLCからファクスで連絡があり、同庁は対応を協議。デザイナーが盗作を否定したため、シンボルマークを手直しすることを決めた。

 記事にあったマークはこちら。著作権法で認められている引用の範囲だと思うので掲載。


Photo_3


 さて、これを見ると
① うっかり似ているマークを採択してしまった消費者庁
② 調査ミスをした特許庁
③ パクってしまったデザイナー
 という「三悪」が思い浮かぶかもしれない。しかし、それはおそらく違うのである。

 というのは、この米国の団体が持っている登録商標はこれだからである。


Oclc_2

 この登録商標と消費者庁のマークを酷似、いや、類似というのは酷ではないだろうか? 更に、消費者庁がデザイナーに盗作でないことを照会したのは、偶然の一致であれば、仮にこのマークが著作物だとしても、著作権侵害とならないことを意識したものであろう。証明し切ったとはいえないが、あながち不十分ともいえないと思う。逆に、このデザイナーがこのマークを知っていたというようなことは、まずなさそうだからである。
 特許庁とて、これを見つけたとしても、このモノクロのマークを見て、「類似がありますよ」とは言わないだろう。実際に使用しているマークまで調べて判断すべき? 有名なマークでもない場合には、登録商標のDBで調べた結果が全てである。国民の税金を使って調べるのだから、あまり過剰な調査をさせてはいけない。
 さて、商標は「登録モノクロ、使用はカラー」ということはよくあるし、適正な使用と認められるけれど、ここまでくると、OCLCがこの商標権を根拠に要求してくるのは、カラーのマークが登録商標でもなく、そんなに広く知られてないとすれば、ちょっと無理な筋だと思う。結局、消費者庁も「大人の対応」を決断したということなのではないだろうか。
 真実はこんなところだと思うが、だとすればニュースとしての面白さが無くなるので、そんなことは無視して報道機関はこんな取り上げ方をしてしまったのだろう。でも、他の記事もほとんど同レベルだから、むしろ、報道機関はどこもろくに調査はしない、できないということのほうが、当たっていそうだ。

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