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April 03, 2011

<反>知的独占 特許と著作権の経済学

 〈反〉知的独占 ―特許と著作権の経済学

 いろいろあるだろうけれど、一度は読んでおいて損はない本と断言。
日頃から、両側面から考えるという習慣が必要なのだと。知財の人も、普段思考停止、スキップしていることを考えるきっかけになればいいのだと。

 まず、この本は、経済政策の本であって、経営学の本ではないというところが大前提。つまり、「知財立国」に物申しても、企業の「知財経営」を否定するものではない。ひょっとすると、経済政策としては、震災からの復興時は「アンチパテント」のほうがいいのかもしれないと思うのだが、いかがだろうか? 逆に知財制度にある「反公共性」のようなものを、「権利の濫用(広く考えるべきかも)」とならない範囲で経営に活用すればいいのである。

 さて、この本では、特許と著作権の制度を否定しているが、商標については肯定的。
したがって、特許の件数が少ない製造業で商標をやっている者にとっては、一種「対岸の火事」のようなところもあるかもしれない。立場上、特に、著作権については、著者のいうところは理解できるところも少なくないのである。
 でも、商標をやっていて思うのは、「ブランド基本法」なのに、「ブランド論」の人たちとの距離の遠さ、知財と経済系・経営系との距離はもっと縮めないといけないし、そのためには我々も工夫しないといけないのであろう。知財の人々は、法律系もあるのだが、もっと経済系・経営系との交流を深めないといけないのである。

 最後に訳者の山形浩生氏といえば、P・J・オローク『ろくでもない生活』(訳者あとがき)や、「環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態」等も手がけており、どれも「彼の口調」で読まされてしまったような気もするが、そんなことは些細な問題である。

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