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January 08, 2011

愛され、愛する

 早めに書いておかないと、誰か様にもっと面白く取り上げられてしまいそうな審決。
 商品「ブラジャー」に関する商標「愛されブラ」を、
商品「ブラジャー」に関する登録商標「愛するブラ」と類似する
という登録拒絶査定が、審判でも維持された
というもの(不服2009-22508。2010年12月24日の審決公報)。
 「愛され」と「愛する」の意味は異なり、需要者は区別できるから類似しないというような主張が認められなかった模様。2音違っても6音中4音が同一だし、相違する「され」と「する」も、ともに「サ行+ラ行」なので、全体を比較して、類似度が高いと判断されたようだ。
 この商品の需要者は主にお年頃(と言い切っていいかどうか不明)の女性だから、「愛されること」と「愛すること」との意味の相違には極めて敏感であり、よもや両者が混同される訳がないという主張は無理なのだろうか? また、「ブラ」はブラジャーの略称として通用しているから、このような場合は分離して「愛する」と「愛され」の比較でよく、そのことも考慮すれば非類似というのは、やはり無理なのだろうか?

 ちなみに、審決の氏名の表示によれば、「第一段階」である審査官は女性、「第二段階」である3名の審判官は男性2名、女性1名である模様であり、性別による判断の違いはなさそうだ。
 さて、最高裁は、商標の類否判断について、以下のようなことを言っているが(昭43/2/27)、本件の取引の実情(誰が誰のための買うのか等)を妄想しすぎても意味がないのだろう。
 「商標の類否は、対比される両商標が同一または類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによつて決すべきであるが、それには、そのような商品に使用された商標がその外観、観念、称呼等によつて取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。」

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Comments

こんにちは!
うわー、先に取りあげられてしまったcoldsweats01

女性の審査官はお年頃でなかったのかもしれませんが、需要者に含まれないとも言えませんので、彼女らの判断が重視された??(笑)

ちなみに、私にとっては、“明らかに区別し得る”って感じです~

それでは!

Posted by: ひろた | January 20, 2011 at 08:52 AM

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