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March 08, 2010

地域団体商標2題(プロ又はマニア向け)

その1.
異議2009-900024(審決公報)…商標登録→異議→登録維持(確定)
商標:びんご畳表
指定商品:広島県福山市及び尾道市で生産又は加工された畳表(27類)
商標登録第5175003号
商標権者:広島県藺製品商業協同組合
異議申立人:八代地域農業協同組合(熊本県)

その2.
不服2008-11461(審決速報)…商標登録拒絶査定→不服審判→拒絶維持→知財高裁(未確定)
商標:喜多方ラーメン
指定役務:福島県喜多方市におけるラーメンの提供(43類)
商標登録出願人:協同組合 蔵のまち喜多方老麺会

特許庁(審判情報)
http://www.ipdl.inpit.go.jp/Shinpan/shinpan.htm

その1.
登録異議の申立ての理由より
 本件商標では、加工の定義が曖昧であり、委託生産によって熊本県内で生産されたいぐさ原料で熊本県内で製織された畳表について、裁断のみを広島県内で行っている畳表についても加工として捉え、「びんご畳表」の商標が貼付されるものであるが、あたかも広島県内で生産・加工された畳表であると消費者に誤解を与えるおそれが大いにある。

異議決定より
 以上の事実を総合し、かつ、上記(4)アないしキにおいて認定した事実をあわせ勘案すれば、本件商標「びんご畳表」は、本件商標の登録査定時(平成20年9月19日)において、本件商標の商標権者である団体又はその構成員が、本件商標の指定商品に継続して使用をした結果、自己又はその構成員の業務に係る商品を表示するものとして、広島県及びその近隣都道府県に及ぶ取引者、需要者の間において、広く認識されていたものと判断するのが相当である。

<コメント>
 要するに、熊本県で生産された畳表を広島県で裁断したものにも「びんご畳表」と表示するのはおかしいという問題意識を「下請」側が主張したものといえそうだ。特許庁は「他県において半加工され広島県備後地方において最終加工された畳表」もあると需要者が認識しているが、それもOKと判断したということだろう。不思議と言えば不思議な事件である。

その2.
判断
 しかし、喜多方市内のラーメン店のうち、請求人の構成員の比率は、50%弱であり、その構成員以外の者(店)の中には、「喜多方ラーメン」の文字を店名の一部又はメニューに使用して営業し、雑誌・新聞などにおいて紹介されている者(店)が少なくなく、また、請求人の構成員の売上高などの営業規模も不明確である。さらに、日本全国においても、「喜多方ラーメン」の文字を店名の一部又はメニューに使用して営業している者(店)があり、これらの者(店)の中には、「喜多方ラーメン」の文字を含む登録商標を有する者(店)も存在する。
 そうすると、「喜多方ラーメン」の文字に接する需要者は、これを、請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして認識するとは限らず、構成員以外の者(店)の業務に係る役務を表示するものとして認識する場合や「喜多方市で提供されるラーメン」の意味合いを表したものと認識する場合も少なくないものといわざるを得ない。
 したがって、本願商標は、これが使用をされた結果請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして、例えば、福島県及びその隣接県に及ぶ程度の需要者の間に広く認識されているものということはできない。

<コメント>
 報道(福島放送。消したようだ。キャッシュ)で知った。札幌・博多ラーメンと同様で、「和歌山ラーメン」や「沖縄そば」(いずれも登録)のようには行かないということだろう。これから知財高裁だが、難しいのではないかと思う。

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