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October 06, 2009

続、商標「夏目漱石」

 ちょっと前に書いたここにアクセスが集中したので(リンク元。私はここの「ある方」ではない)、調子にのる訳ではないが、追加情報を。
 昭和24(1949)年には、印刷物等に関する商標「夏目漱石」は、商品の製造・販売者を表す(商標としての)機能がないとして、登録すべきものではないと判断されているのであった。確かこの出願は漱石のご遺族だったと思う。それ(出願は更に3年前)から60年たっているのである。
 そんなことも起点に、「ブランド基本法」である商標法をもっと身近なものにすることが、重要なことであり、そのためには商標の定義からして一般感覚に近づけるような大改正が、必要なんではないかと思うよ。せっかくのブランド基本法を「タコツボの中で塩漬け」にしておくのは忍びないからね。(調子にのってるかな?)

審決
「夏目漱石小説集」等の文字を指定商品「書籍」等について使用するものは、刊行物の内容を表示するものであって、旧商標法第1条第2項の特別顕著性を有しないとされた事例
(昭和24年10月25日 昭和23年抗告審判第181号~第209号)

 同(注:昭和21年商標登録願)第5307号商標は「夏目漱石」の文字を普通の態様で縦書きし、第66類「書籍、雑誌、新聞紙、アルバム」を指定商品とするものである。
本願各商標は、刊行物の内容を表示する題号の文字又は著作者の氏名或いは雅号の文字からなるものであって、これ等の題号又は氏名雅号は単にその刊行物が如何なる内容のものか、又はその刊行物の著作者が何人であるかを看者をして一見して認識させるにすぎない。そうするとこれ等については特定人の営業に係る商品であるということの表彰力を具備していないから、自他商品甄(けん)別標識としての特別顕著性を有するものとは認めることができない。またこれ等の商標をその指定商品中夏目漱石の著作或いは夏目漱石に関する事項を掲載しないものについて使用するときは商品の品質の誤認を生ぜしめるおそれがある。
 したがって、本願各商標は商標法(旧法)1条2項に規定する特別顕著性の要件を具備せず、又は同法2条1項11号に該当する。

 ちなみにここ5年以内の例だが、第三者が出願した場合には「公序良俗違反」で登録が拒絶される模様。以下は審決からの引用。

福沢諭吉 (無効2004-89021)
 遺族等の承諾を得ることなく本件商標を指定商品について登録することは、著名な死者の名声に便乗し、指定商品についての使用の独占をもたらすことになり、故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものといわざるを得ない。

野口英世 (不服2003-18577)
 遺族等の承諾を得ることなく本願商標を指定商品について登録することは、著名な死者の名声に便乗し、指定商品についての使用の独占をもたらすことになり、故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、公正な取引秩序を乱し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるといわざるを得ないものである。

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