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October 11, 2005

YOL(ヨミウリオンライン)見出しコピー事件(株式会社読売新聞東京本社vs有限会社デジタルアライアンス)

 これまで、当事者以外は判決を読んでいない論説ばかりだったが、ようやく判決がアップされた(ここ。ちなみに原審判決はここ)。私もざっと見ただけなんでダメな口だが、今後は読む価値のある論説が出てくると思う。
 さて、高裁の判決では、原審と同様に著作物性が否定されたものの、僅かながらも不法行為による損害賠償が認められ、「今後こういう行為は不正競争行為として立法せよ!」という裁判所の意図も垣間見える判決であったと思う。 

 まあ、我々がblogをやる上では、そんなに心配は要らないと思うが、一応控訴審判決の太字部分に注意したほうがいいのかもしれない。ちなみに被告のサイトはここ。原告が問題としている被告の行為は、少なくとも本日現在では残っているようだ。なお、原告の代理人は控訴審では一新されているのだな。

 原審では不法行為に関する認定はあっさりしていて、これはこれでいいのではないかと思ったのだが、控訴審では、原告が「特段の事情」を立証したといえるのかもしれない。 
<原審の不法行為に関する判断>
 不正に自らの利益を図る目的により利用した場合あるいは原告に損害を加える目的により利用した場合など特段の事情のない限り,インターネット上に公開された情報を利用することが違法となることはない。

<高裁判決より(太字は筆者)>
第5 当裁判所の判断
4 不法行為を理由とする請求について
本件YOL見出しは,控訴人の多大の労力,費用をかけた報道機関としての一連の活動が結実したものといえること,著作権法による保護の下にあるとまでは認められないものの,(略),法的保護に値する利益となり得るものというべきである。一方,前認定の事実によれば,被控訴人は,控訴人に無断で,営利の目的をもって,かつ,反復継続して,しかも,YOL見出しが作成されて間もないいわば情報の鮮度が高い時期に,YOL見出し及びYOL記事に依拠して,特段の労力を要することもなくこれらをデッドコピーないし実質的にデッドコピーしてLTリンク見出しを作成し,これらを自らのホームページ上のLT表示部分(筆者注:被告ホームページ上に設けられた横長のバー状をした見出しなどの表示部分)のみならず,2万サイト程度にも及ぶ設置登録ユーザのホームページ上のLT表示部分に表示させるなど,実質的にLTリンク見出しを配信しているものであって,このようなライントピックスサービスが控訴人のYOL見出しに関する業務と競合する面があることも否定できないものである。
 そうすると,被控訴人のライントピックスサービスとしての一連の行為は,社会的に許容される限度を越えたものであって,控訴人の法的保護に値する利益を違法に侵害したものとして不法行為を構成するものというべきである。

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